華道の和洋

 華道にも西洋の風が吹き込んだ結果、明治以降は花材や生け方にも西洋式のものが認められるようになりました。こうした華道はヨーロッパの建築、インテリアに馴染むものとして、世界的な広まりを見せるようになったのです。その典型例は、盛花でしょう。盛花とは、水盤に生ける様式の華道です。盛花も含めて、華道の柔軟な発想によって作品の幅が広がり、作品が量産されるようになりました。道具も元々大したものを必要としないため、海外にも華道のファンが増えることになったのです。
 華道の世界的ブームを受けて、各流派を代表する華道家は、世界各地で普及に当たっています。中でも個性的でカリスマ性のある華道家は、海外でも尊敬されています。イギリスやフランス、中国といった大国はもちろんのこと、東南アジアでも広く招待され、デモンストレーションが盛大に催されています。華道家はそのセンスを認められていますから、西洋の花器メーカーからデザインを依頼されることもあります。
 華道を通じて国際交流が活発化することは、日本にとって望ましいことだと言えます。しかし海外への渡航は一昔前まで大変な事で、普及に意欲的な家元も大変苦労したと伝えられています。道具を運ぶのにも手間が掛かるため、身近な花材を使うなどの工夫も必要とされました。
 小原流は諸流派の中でも前衛的な作品の普及に心血を注いできました。例えばニューヨークで講演会を開いたり、有名大学で講師を務めたりしてきたのです。海外で実演する際は、純和風の華道のみならず、現地に合った作風を心掛けるなどしているそうで、それが作品をより完成度の高いものにすることもあるそうです。