海外における華道

 海外でも広く華道が受け入れられているのには、相応の理由が存在します。一つには、各流派が広めようと努力していることです。出版にも協力しており、多くの言語で翻訳されています。特に英語や中国語で著された本は海外展開に貢献しており、流派の支部が海外に置かれるまでになっています。いわゆる3大流派だけをとっても、100支部前後の拠点を確認することが出来ます。散らばり方も特徴的で、アジア、ヨーロッパ、アフリカ、アメリカの全てに散在しているのです。
 こうした支部の運営を覗いてみると、単に日本人が自己満足で行っているわけではないことが分かります。日本人だけでなく、華道に真剣に向きあっている現地の外国人が積極的に運営に関わっており、中には免状を所持している外国人もいます。支部の業務は多岐にわたり、教室や研究会も頻繁に開催されています。有力な支部においては、日本における展覧会のような催しも認めることが出来ます。
 こうした華道を巡る動きは、当の日本人にとっても不思議なくらいです。外国人にとっては地味な趣味と映っていないのでしょうか。実は華道の普及の背景には、日本人の柔軟性がポイントだと指摘する人もいます。西洋文化に抵抗を示さず、すんなりと受け入れてきた日本だからこそ、西洋の植物が大量に輸入され、それらが華道に利用されてきました。また時勢に合わせた作風も追及してきたことから、外国人にとっても親しみの持てる文化として受け入れられるようになったのです。例えば生け方は純和風のものから西洋風のものまで存在し、初心者の外国人は西洋風のものから学ぶことが出来ます。西洋の花材も積極的に取り入れられているので、馴染みのある花材を使って勉強できるのです。