流派別に見る免状

 華道の中心的な流派である池坊、小原流、草月流では、免状の種類が厳格に定められています。例えば池坊では「職位」なる概念が存在し、幾つものクラスを設けています。初めは入門クラスからスタートするわけですが、初伝、中伝、皆伝といったプロセスを一つずつこなさない限り、免状を取得することが出来ません。免状を取得した後も、師範としての職位が存在します。実に10個以上の職位が定められており、華掌に始まって、総華綱までランク付けされています。総華綱の上にはさらに名誉職が設けられており、こちらは年齢基準をクリアした上で、各種推薦を必要とします。職位が上がれば上がるほど、展覧会等に自分の作品が出される可能性が高まります。
 次に小原流の免状を見てみましょう。小原流でも入門から始めるのは同様です。しかし池坊とは職位の呼称が異なっており、初等科、本科、師範、教授といった呼び方が定められています。小原流はカリキュラムもきちんと設置されており、まるで大学のように単位制度が採用されています。例えば准教授の職位を得るためには72単位を取得しなければならず、単純に計算すると、免状の取得までに1年半以上掛かることになります。晴れて准教授の職位に就くことになると、師範の資格はもちろんのこと、雅号まで授けられます。教授職はさらに細かく職位が分かれており、四級、三級、二級、一級があります。昇給のために求められるものは、在籍年数や研究会での業績だとされており、それらの条件を満たすために研鑽を積むことになります。
 最期に草月流の免状について触れることにしましょう。草月流の免状システムも4級から1級まで存在するのは他の流派と同様です。カリキュラムも存在し、それぞれの級を半年程度で通過することになります。雅号が授けられるのは1級を通過した後のことであり、皆それを目標に修行します。師範の職位としては、4級師範、3級師範、参与、常任参与、常任総務、1級師範顧問、師範理事等が設けられています。